改憲vs護憲を超えて

憲法改正の流れが現実的になった時に、建設的な議論ができますように

2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「十七条憲法」を精読する・4〜「和」と「論」を結びつける第十条の重要性〜

※前の記事「「十七条憲法」を精読する・3〜君主たる道、為政者たる道としての「和の精神」〜」の続き 最初も大切だが、最後も大切なのではないか、と思っている。 第一条は有名だが、第十七条はそれに比べて扱いが低いように思う。書き下しは次のような感じ…

「十七条憲法」を精読する・3〜君主たる道、為政者たる道としての「和の精神」〜

※前の記事「「十七条憲法」を精読する・2〜第十五条から読み解く「和の精神」〜」からの続き 「十七条憲法」は、教科書的な説明では、仏教を守ることの大切さや、臣下としての道を説いたものである。 しかし、前の記事でも書いたように、実は、君主たる道を…

「十七条憲法」を精読する・2〜第十五条から読み解く「和の精神」〜

※前の記事「「十七条憲法」を精読する・1〜「和の精神」とは何か〜」の続き 「和」とは何か、と考えながら「十七条憲法」を読み進めていくと、第十五条についての考察抜きには語れない、ということに気づく。 こんなことが書かれている。 「十五に曰く、私を…

「十七条憲法」を精読する・1〜「和の精神」とは何か〜

「聖徳太子」こと厩戸王により書かれたされる「十七条憲法」あるいは「憲法十七条」を振り返ってみたい(旧漢字は現在用いられている漢字に改めた)。 「一に曰く、和を以て貴しとし、忤ふること無きを宗とせよ」 この一文はあまりにも有名で、たとえば自由…

安保反対派・護憲派への冷ややかな視線

デモに参加したり集会に参加したり、というのは結構なことだが、その雰囲気の中で忘れがちなのが、自分たちへの冷ややかな視線だ。 デモでも集会でも、周りにいるのは大勢の同志。反対派なのが当然であり、正常であり、普通であるかのような雰囲気が生じてし…

2016年の参院選までに敗者がすべきこと

私たち安保法制反対派は、敗れた今、何をするべきだろうか。 私自身は、反対の最大の理由が、憲法違反という点であった。 だから、憲法違反でない改正案あるいは追加法を考えるとか、安保法制があっても平和的に運用できるような憲法修正(平和主義の理念を失…

安保法案可決後の日本

デモに意味は無かったのか? 否。 法案がすんなり通るのと、激しい反発のもとで通るのでは、その後の動きがいくらか違ってくるだろう。 すんなり通っていたのなら、さあ次は早速改憲だ、というシナリオもあったかもしれない。 激しい反発があったからこそ、…