改憲vs護憲を超えて

憲法改正の流れが現実的になった時に、建設的な議論ができますように

北朝鮮の「水爆」実験と護憲・反戦・リベラル派の今後

今回の北朝鮮の水爆実験成功が真実かどうかはまだわからない。そうかもしれないし、そうでないかもしれない。しかし、そうでなかったとしても、いずれそうなるかもしれない。

 

北朝鮮が水爆を製造することができたら、「改憲」「自衛軍創設」そして「核武装」までの流れが見える。

核武装」はともかくとして、改憲」「自衛軍創設」までの流れを止めることは難しいだろう。世論は完全に右傾化する。

 

護憲反戦・リベラル派がここで、どんなに反日売国奴と罵られようと、いよいよ弾圧の憂き目に遭おうと、崇高な気持ちを以て護憲だ非武装だと自説を掲げ続けたら?

それは、とても格好の良いことであるが、それは一種の滅びの美学かもしれない。

私のような妥協派は、滅ぶよりも、妥協してでも生き延びて、少しでもマシな状況を作ることに参画することを望むだろう。今はまだ護憲反戦・リベラル派にもいくらかの支持があるのだから、それを失う前に、ここで強みを見せることが大切なのではないか、などと思っている。

具体的には、以下の3点である。

・アメリカだけではなく、中国・韓国・ロシアとの連携も一層大切になるだろう。ISをめぐるロシアとトルコ、サウジとイランのように、対立関係を孕んだままではどうにもならない。歴史認識問題なども踏まえた協調外交を展開し、北朝鮮が少しでも動きにくい状況を作れるような提言をすること

・たとえ改憲となろうと、自衛軍が創設されようと、過去の歴史の反省を忘れていない内容となるように厳しくチェックすること(つまり、軍部の暴走が未然に防がれていること。捕虜の虐待などの戦争犯罪が非常に起こりにくい体制になっているかをきちんと見極めること)

核武装」だけは防ぐこと。唯一の被爆国であり、核兵器の恐ろしさを最も知っている日本がとうとう核武装に踏み切る、ということになれば、核廃絶はもう無理だろう。それこそ核戦争でも起こらない限り

 

今は、声高に護憲反戦・リベラル派を反日売国奴だと罵る人々は多数派ではない。中間層や無関心層がそういうことを言い出す前に、中間層や無関心層にも訴えかける主張を打ち出さなければならない。