改憲vs護憲を超えて

憲法改正の流れが現実的になった時に、建設的な議論ができますように

日本共産党の伸び・・・しかし・・・?

安保法制の議論が始まってからの志位氏の活躍は確かに目覚しいものがある。

今までの共産党と異なり、他党との共闘を含めた柔軟な路線変更まで視野に入れた言動が目立っている。

それが共産党にとってプラスに働くかマイナスに働くかはわからない。

ただ、

政治意識月例調査 - 2015年 | NHK放送文化研究所

などを見れば、大まかに言えば政党としての支持率はそれなりに上がっていて、維新分裂後の情勢を考えると、自民・民主に次ぐ第3の政党になる可能性が大いにある。

 

私自身は、どうせ「サヨク」呼ばわりされる立場であり、左派政党が伸びること自体は別に構わない。

しかし、ここまで左右の溝が深まった中で、共産党がもしも大いに躍進することになったら、それは却っておかしなことを引き起こすかもしれない、ということも言っておきたい。

 

共産党の躍進」に危惧を抱く人が多くなれば、保守層は大いにまとまってこれに対処しようとするだろう。

ちょうど、かつて右派社会党左派社会党とが合併して大政党になったのを受けて、自由党民主党が合併して自由民主党が出来たことを思い出せばいい。

自民党に加えて、維新や民主右派などによるもうひとつの巨大保守政党が生まれ、完全に保守2大政党制の時代がやってくる可能性なども考えなくてはいけない。

 

もっと悪いことを想像するなら、ナチスの前例を考えてみればいい。共産党が伸びてくる中で、それに危機感を抱く資本家たちはナチスに投票し、ナチスの独裁を結果的に生んだのだった。

日本でだって、共産党があまり伸びると、それに危機感を持つ側からの支持により、某民族の排斥や左翼への強硬姿勢を見せる右派が伸びてくる可能性は充分にある。それがどの政党か、あるいは新たな政党かはわからないが。

 

つまり、仮に今度の選挙で共産党議席を伸ばすことがあったら、護憲・左翼・リベラルは、それを喜んではいけない、ということだ。むしろ、もっと恐ろしいことが起こるかもしれないということまで想定して次の手を打たなければいけないのだ。